~備えあれば患いなし~ いざというときの医薬品について
はじめに
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発令されましたね
非常用持ち出し袋やローリングストックの見直しなど含め
みなさんも防災対策をされたのではないでしょうか?
私は医師として災害救助活動をした経験はないのですが
赤十字病院に勤務していた時に災害時の訓練は受けました
また救命救急センターで勤務をしていたことがあるので
避難訓練とは別に災害時の医療提供側としての訓練もしてきました
その中でいつも思うのは
医療を提供できるのはやはり器具や薬、電気、水道などが揃っているからで
スタッフが揃っているのも重要です
そして自分の健康であること
恵まれた環境に感謝しかありません
災害時に備えておきたい医薬品
災害時には、医薬品の確保も重要です
実際に病院もどこまで機能しているかわかりませんし、
病院までの交通もどうなっているかわかりません
以下のような医薬品や関連アイテムが備えておくと役立ちますよ
- 処方薬:
持病がある場合、数日分から1週間分以上の処方薬を備蓄しておくことをお勧めします
お薬手帳のコピーも一緒に保管しておくといいですよ - 市販薬:
- 鎮痛剤・解熱剤: アセトアミノフェンやイブプロフェン(イブとかバファリン)
- 胃腸薬: 下痢止めや消化薬、制酸薬(ビオフェルミンとか武田漢方胃腸薬、太田胃散など)
- アレルギーの薬(抗ヒスタミン薬):(アレグラなど)
- 風邪薬: 葛根湯やパブロンなど
- 消毒・殺菌用品:
- アルコール消毒液: 傷口や手の消毒に使えるといいのですが、液体は重たいので非常用持ち出し袋には入れないように
軽いアルコール成分を含んだウエットシートを推奨 - 絆創膏
- ガーゼや包帯: 傷の手当てに。
- アルコール消毒液: 傷口や手の消毒に使えるといいのですが、液体は重たいので非常用持ち出し袋には入れないように
- その他のグッズ
- 体温計: 体調管理に使いますが必須ではないです
- 常備薬や病気ののリスト: 家族全員の薬のリストや治療中の病名、アレルギーなどをまとめておくといいですよ
- ピンセットやはさみ: 小さな異物を取り除いたり、包帯などを切ったりするのにいいです
- 使い捨て手袋: 手を保護したり、汚物の処理にも使えます
災害時だけじゃない!医薬品の備えの必要性
実はあまり知られていないかもしれませんが
医薬品の供給が不安定なんです
すべての薬がというわけではなく
コロナ流行時は咳止めや風邪薬が不足したり
薬品工場が被災したり
既定の成分に達せずいきなり出荷調整が起きることがあります
これ、本当に困るんです!!!
「この薬ないので別の薬にできませんか」と薬局から問い合わせが来ることもしばしば
代用できる薬ならいいのですが、できないものあったりして困ります
(そしていつも患者さんに謝罪するのは医師、看護師、薬剤師なんですよね、、、、)
ということで、私は今回家の救急箱に風邪薬などの市販薬を整えました
リアルの医師がいつも患者さんに伝えていること
最近の病院は電子カルテが増えてきています
停電時は自家発電があるとはいえ
電子カルテが動かない可能性が高いです
そして、かかりつけ患者さんであっても薬の内容まで正直に覚えていません
だからこそ、持病のある方は薬の名前や自分がかかっている病名はまとめていると安心です
薬や食べ物にアレルギーがある方はそれについても一緒にまとめておいてください
アレルギーは死につながることもありますので、、、
そしてできればご自身の分だけではなく、家族の分までまとめて家族みんなが情報共有できていると
災害時だけでなく、急病や万が一の事故時にも役に立ちますよ